2008年12月8日月曜日

リウマチ三昧!

昨日は、日本リウマチ学会が主催する教育研修会が千里で開催され出席、9時から5時まで7時間の講習です。 先週から休日と言えばリウマチの勉強漬けです。




しかし、最近思うことはリウマチの治療はこの20年の間にかなり変わってきたと実感! 私が研修医の頃は慢性関節リウマチといい文字通り慢性の病気だった。ピラミッド治療とかいって軽い薬から症状にあわせ強い薬へもっていったり日常生活動作を改善しQOLを高めるための手術をしたり・・・。中には手術をしても次から次へと関節の腫脹、変形が現れ膝関節の次は股関節、次は手と言ったように追っかけっこ・・・、中堅になってからは手の外科で主にリウマチ患者さんの手指関節の形成や人工関節をして沢山のリウマチ患者さんと接してきた。 途中から抗リウマチ剤も進歩しピラミット型の徐々攻め治療から最初からドカーンとたたく治療がスタンダードになり結構進行を抑えたりできるようになった。
今は生物学的製剤という新しいタイプの薬が出現し殆どの場合、治療さえ続けていたら症状の寛解が高確率で得られる様になってきている。病名も慢性という文字が取れ関節リウマチと呼ぶようになった。確実に治らない病気では無くなって来ている。医学の進歩は本当に凄いと驚かされる。

生物学的製剤使用にあたっては、治療側はより正確な知識、情報の整理、治療判断が要求されてきているし患者側にも今までの受け身の医療から病態に対する理解、薬による利益と不利益を理解し治療を選択するオーダーメイドの治療になってきている。
全てが良いように見えるが最初に診断されすぐに使える薬ではないし、例えば1回の注射で23万円と高額だったり、副作用が危惧されたりと制約も多いのも特徴である。
医療側も他の薬と違い、生物学的製剤や一部の抗リウマチ剤は他の薬の様に薬問屋に発注すれば納品されるのではなく、使用にあたり薬の知識と副作用、注意点等の教育を受けなければならない。

  

このような事を考えると結核をはじめとする少なからずある感染症のディスク、患者さんに対する十分な説明と副作用の出現時の多科に渡る管理、迅速な対応、特に初回投与時の緊急時対応体制、高額な薬価、マスコミの過剰なまでの副作用バッシング・・・の問題を考えると病院でなければ難しい? 

と言うことは・・・

私のような医者の役目は、正しい診断をつけるための最新の知識を持ち治療する。万が一コントロール不自由分、骨破壊などの進行が認められる場合、生物学的製剤も考慮し、患者さんに適切な時期に最良の治療を受けられる機会を逃さない様に心がけるコーディネーターなのかな?!



本日4ポイントゲット! あと3ポイント!もう安全圏内?

By 院長